あおり運転の罰則と定義

 

日本の社会問題となっている「あおり運転」

 

その行為は悪質なものが多く、過去にはあおり運転が原因となった死亡事故も発生しています。

 

ですが、あおり運転を取り締まる法律は存在せず、その定義自体も曖昧なものでした。

 

しかし、令和2年6月10日に公布された道路交通法の一部を改正する法律により、あおり運転を取り締まる罰則が新たに創設されました。

 

この記事では、創設された罰則とあおり運転の定義について紹介していきます。

 

創設された罰則

 

先程も紹介したように、道路交通法の一部が改正され、新たに「妨害運転罪」が創設されました。

 

これにより、あおり運転やそれにより危険が生じた場合は取り締まりの対象となります。

 

詳しくは、以下の通りです。

内容 罰則 違反点数
①妨害運転(交通の危険のおそれ) 他の車両等の通行を妨害する目的で、交通の危険がある一定の違反をした場合。 ・3年以下の懲役または50万円以下の罰金

・免許取消し(欠格期間2年)

※前歴や累積点数がある場合は最大5年

25点
②妨害運転(著しい交通の危険) ①によって著しい危険(高速道路での停車等)を生じさせた場合。 ・5年以下の懲役または100万円以下の罰金

・免許取消し(欠格期間3年)

※前歴や累積点数がある場合は最大10年

35点

参考:警察庁 危険!「あおり運転」はやめましょう

 

上記が、今回創設された妨害運転罪の詳しい内容です。

 

また、妨害運転などの危険行為により人を死傷させた場合には、危険運転致死傷罪(妨害目的運転)等が適用され、さらなる厳罰となる場合もあります。

 

妨害運転(あおり運転)の定義

 

次に妨害運転(あおり運転)の定義を紹介します。

 

先程の表の中で、赤文字の「一定の違反」という部分に注目してください。

 

この一定の違反というのが、今まで明確にされていなかった「あおり運転の定義」となるものです。

 

その違反行為には、以下のようなものがあります。

  • 通行区分違反
  • 急ブレーキ禁止違反
  • 車間距離不保持
  • 進路変更禁止違反
  • 追越し違反
  • 減光等義務違反
  • 警音器使用制限違反
  • 安全運転義務違反
  • 最低速度違反(高速自動車国道)
  • 高速自動車国道等駐車違反

 

これらに該当する行為を妨害目的で行った場合は、妨害運転として取り締まりの対象となります。

 

また、妨害運転罪や危険運転致死傷罪の適用が困難でも「自動車等の運転で道路交通に危険を生じさせるおそれがある」と認められた場合には、「危険性帯有者」として免許停止(最大180日)の処分が科せられる場合があるので注意してください。

 

まとめ

 

最後までご覧いただきありがとうございます。

 

今回の罰則が創設されたことによって、「あおり運転のつもりはない」という場合でも取り締まりの対象となる可能性があります。

 

例えば、自分では車間距離を詰めている感覚がなくとも、相手からすれば「車間距離を詰めているからあおり運転だ」と捉えられてしまう場合もあるでかもしれません。

 

ですので、日頃から“思いやり”“譲り合い”の気持ちで運転するよう心掛けましょう。