狂犬病とはどのような病気なのか?

 

2020年5月22日、愛知県豊橋市で狂犬病の発症者が確認されました。

 

発症者は就労のため来日していたフィリピン人男性で、昨年9月にフィリピン国内で犬に足を噛まれた際に感染したようです。

 

日本国内で狂犬病が発症するのは、14年ぶりのこととなります。

 

そもそも狂犬病とは、どのような感染症なのか?

 

狂犬病とは?

 

狂犬病とは、犬だけでなく人などすべての哺乳類が感染するウイルス性の人獣共通感染症の1つ。

 

一度、発症してしまうと治療法がなく、ほぼ100%の確率で死に至ります。

 

発症までの潜伏期間が約1ヶ月~3ヶ月と長く、中には発症するまでに1年以上かかったという報告もあるようです。

 

主な症状としては、以下のようなものがあります。

犬が発症した場合

・極度に興奮して攻撃的な行動を示す(狂騒型)

 

・後半身から前半身に麻痺が拡がり、食物や水が飲み込めなくなる(麻痺型)

 

人が発症した場合

・強い不安感

 

・一時的な錯乱

 

・恐水症(水を飲むと痙攣が起こるため水を恐れる)

 

・恐風症(空調など空気の流れを嫌う)

 

・高熱

 

・麻痺

 

・運動失調

 

・全身けいれん

参考:厚生労働省 狂犬病に関するQ&Aについて

 

こういった症状が見られた後、全身麻痺が起きて呼吸障害等で死に至ります。

 

日本における狂犬病

 

日本における狂犬病は、1732年に長崎で発生して全国へ伝播したと言われています。

 

中でも、関東大震災が起きた1923年~1925年は、3年間だけで9000頭以上の犬が狂犬病に感染。

 

その後、豚や牛といった家畜にまで感染が拡大して危機的状況に陥りました。

 

しかし、1950年に狂犬病予防法(犬の登録とワクチン接種の義務化)が制定されたことによって狂犬病は減少、1956年の発生を最後に国内での狂犬病は発生していません。

 

ただ、今回のような海外で感染して国内で発症する輸入感染例は、1956年以降も4件確認されています。

1970年 ネパールで犬に咬まれた日本人旅行客が帰国後に狂犬病を発症して死亡
2006年 国内在住の男性がフィリピン滞在中に犬に咬まれ、帰国後に狂犬病を発症して死亡
2006年 フィリピンに滞在していた国内在住の男性が現地で犬に咬まれ、帰国後に狂犬病を発症して死亡
2020年 就労のためフィリピンから来日していた男性が狂犬病を発症して死亡(来日前にフィリピン国内で犬に咬まれていた)


参考:
Wikipedia 狂犬病

 

狂犬病を防ぐには?

 

ここまで紹介してきたように、狂犬病は治療法がないので発症=死となります。

 

そうならないためにも対策が必要です。

 

人の場合

狂犬病の対策をしては、渡航前のワクチン接種が推奨されています。

 

犬やコウモリなどの狂犬病媒介動物がいる地域に行く場合や、動物と直接触れ合う機会がある場合には、渡航前にワクチン接種を行った方が安心です。

 

狂犬病のワクチンは2種類あり、何れも曝露前の場合は3回の接種が必要。

 

万が一、狂犬病発生地域で犬に咬まれた場合は、曝露前にワクチン接種を行っていた場合でも追加のワクチン接種が必要となります。

 

また噛まれた場合は、傷口を大量の水と石鹸で洗浄して速やかに医療機関を受診してください。

 

犬の場合

愛犬の狂犬病予防としては“予防接種”を行ってください。

 

先程も書いたように、狂犬病予防法によって年1回のワクチン接種が義務付けられています。

 

もし予防接種(登録も同様)を受けていない場合には、20万円以下の罰金が科せられますので、十分に注意してください。

 

まとめ

 

最後までご覧いただきありがとうございます。

 

日本国内においての狂犬病は50年以上発生していませんが、今後も発生しないとは限りません。

 

ですので、愛犬の予防接種は必ず行ってください。

 

それが飼い主の義務です。