避難勧告について知っておくべきポイント

 

近年、日本では“豪雨”“台風”による被害が多くなっています。

 

中でも、2018年に発生した“平成30年7月豪雨”は、死者・行方不明者が200名を超える甚大な災害となりました。

 

こういったことを踏まえて、政府は避難勧告に関するガイドラインの改訂を行い、豪雨等の災害が発生した時に「警戒レベル」を設けて避難等の指示を伝達するようにしました。

 

警戒レベルとは、どのようなものなのか?

 

警戒レベルについて

 

政府により設けられた警戒レベルは全部で5段階。

 

警戒レベル 発令される避難情報 住民がとるべき行動
警戒レベル5 災害発生情報(市町村が発令) 命を守るため最善の行動をとる
警戒レベル4 避難勧告・避難指示〈緊急〉(市町村が発令) 対象地域住民は速やかに避難
警戒レベル3 避難準備・高齢者等避難開始(市町村が発令) 高齢者等の避難に時間がかかる方、避難を支持(介護等)する方は避難
警戒レベル2 大雨注意報・洪水注意報(気象庁が発表) 避難に備え、ハザードマップ等で避難行動の確認
警戒レベル1 早期注意情報(気象庁が発表) 最新情報に注意

参考:内閣府 避難行動判定フロー・避難情報のポイント

 

警戒レベル3から避難が必要です。

 

また、水位上昇の危険がある河川沿いに住んでいる住民の方も、この段階での避難が推奨されています。

 

警戒レベル4の避難指示は、緊急を要する場合や再度、避難を促す場合に発令されるものです。

 

ですので、避難勧告が発令された段階で避難しましょう。

 

そして警戒レベル5に関しては、既に災害が発生している状況です。

 

より安全な場所に移動するといった“命を守るための最善の行動”をとるようにしましょう。

 

警戒レベル相当情報との違い

 

警戒レベルと似たものとして、「警戒レベル相当情報」というものがあります。

 

警戒レベル相当情報 河川に関する情報 土砂災害に関する情報
警戒レベル5相当 氾濫発生情報  大雨特別警報(土砂災害)
警戒レベル4相当 氾濫危険情報 危険度分布(非常に危険) 土砂災害警戒情報
警戒レベル3相当 氾濫警戒情報 洪水警報 危険度分布(警戒) 大雨警報(土砂災害)
警戒レベル2相当 氾濫注意情報 危険度分布(注意)
警戒レベル1相当

 

警戒レベルと似ているように感じますが、意味合いが異なります。

 

警戒レベルは、市町村から発令されるもので、避難勧告等が発令されれば避難行動をとる必要があります。

 

一方で、警戒レベル相当情報は気象庁などから発表される“防災気象情報※¹”で、「住民が自ら避難が必要かを判断するために、参考にする状況情報」です。※²

 

注意
市町村は警戒レベル相当情報だけでなく、災害実績等も踏まえて警戒レベルの発令判断をするので、警戒レベルと警戒レベル相当情報が出るタイミングや対象地域が一致するとは限りません。

 

※¹防災気象情報は以下のような役割があります

・市町村等の「行動指南型」の避難勧告等の発令判断を支援する役割

・「状況情報」としての、住民が避難行動をとる前の段階の「マインド作り」「危機意識醸成」という役割

出典:気象庁 防災気象情報の役割

 

※²多くの場合、防災気象情報は市町村が発令する避難勧告等よりも先に発表されます

 

避難時に注意すべきこと

 

避難時に注意すべきことは2つあります。

 

1つは“自分の現在地を把握する”ということです。

 

例えば、自分の住んでいる地域が危険度分布で危険な地域に該当している場合は避難が必要ですが、危険性がない安全な地域の場合は無理に避難する必要はありません。

 

避難とは、あくまでも“難を避ける”ための行動なので、安全な場合はその場にとどまりましょう。

 

そして2つ目が“車での避難”です。

 

車での避難は安全だと思われがちですが、実は違います。

 

避難中に水没する可能性や、河川の氾濫で流されるといった危険があるのです。

 

実際、平成30年台風第21号では、避難中の水没などによる「車中死」が多く発生しました。

 

ですので、車での避難は控えて、屋内の上階などに垂直避難(上下垂直方向に避難すること)するようにしましょう。

 

MEMO
道路が冠水した時、車に起こる変化

 

30cm~50cmの冠水

・車のエンジンが停止

 

50cm以上の冠水

・水圧によりドアが開かない

・車自体が浮き、流される危険がある

 

また、見た目上は数センチの冠水でも、陥没等でそれ以上の水位という可能性もあるので十分に注意してください。

 

まとめ

 

最後までご覧いただきありがとうございます。

 

自分が住んでいる地域のハザードマップは、各都道府県のホームページなどで調べることが出来るので、事前にチェックしておきましょう。

 

また、気象庁の危険度分布は通知サービスがあります。

 

事前に登録しておくことで、災害が発生した時にプッシュ型の通知やメール等で危険を知らせてくれます。

 

興味がある方は、以下のリンクより詳細をご覧ください。

気象庁 「危険度分布」の通知サービスについて

 

避難勧告のポイントまとめ
  1. 警戒レベルが低くても、早めの避難を心掛ける
  2. 安全な場所にいる場合は、無理に避難する必要はない
  3. 車での避難は避け、より高い場所に避難する